【力学】ニュートンの運動方程式 F=ma

2019年6月12日

F=ma がなぜそうなるかわからないのに、覚えるのに抵抗がある!という人へ。

F=ma。

なんでしょう。これは力の物理学的な”定義”です。人間が作った概念です。力が強いとか弱いとかいっているその力を、数学的に表現することに成功したんです。この式を見ると、質量 m を2倍にしたら力は2倍になることになります。鉄球を押す場面を考えて、さて鉄球が2つになったら力も2倍必要になるかなぁ、と思えば、まぁ、そんなもんです。次に、a は加速度ですが、加速度が2倍になったら、力が2倍になる?このあたりから、数学的には、うん?なぜかな?という具合になってきてもおかしくはない。

もう一度 F=ma を見ましょう。

m を2倍にして、a を半分にしても、力 F は同じ。

つまり、ある重さのものをある加速度で動かすのに必要な力と、2倍の重さのものを、半分の加速度で動かすのに必要な力は、同じ!

正確に同じ力で押すことのできるマシーンで、質量 m のものと 2m のものを押すと、加速度は 2m のほうがぴたりと半分になる。F=ma という内容はまさにこのことを数式にしたものだけれど、でもなぜ?

実は、これは、なぜそうなるかはじめからわかっていたことではありません。でも、実際の身のまわりにある力学的現象は、F=ma の通りになっていた。F=ma は実験的に正しかったことで、力学の”原理”でした。

F=ma を理論的に導くことのできるのは、大学で習う解析力学です。もちろん解析力学はニュートンの時代より後にできたもので、それは100年後ですが、はじめは実験的にしかわかっていなかったことが、あとになって厳密に正しいことが理論的に証明、説明されたのです。

だから、F=ma とはそのようなものなので、まぁ、式自体は簡単だし、これでほんと!いろんなことが計算できて、世界がほんとに広がります。それに基礎中の基礎。なので、まぁ、覚えて、いっぱいつかって、身につけてしまおう!ってことですね。押す、押される、ぶつかる、摩擦、などの場面でこの式がすぐ出てくるようにしてください。

 

 

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